房総半島の久留里に行ってきました。
日本に住んでいた頃に何度か自転車でツーリングをした事があり、一応土地については精通してますが歩いてゆっくり見たことはありません。
ここ久留里は室町時代から城下町として栄え合戦も行われています。
江戸時代は久留里藩としてほどほどには賑わいましたが明治の廃藩後は千葉県となりました。
アクセス
東京や千葉から直通バス(鴨川行きを途中下車)もありますが、今回は千葉から行きます。
JR千葉駅より内房線で約40分で木更津へ
久留里線は本数が少ないですが大丈夫!乗り継ぎがうまくいかなかった場合は木更津で時間調整をしましょう!
木更津からは久留里線に乗り換え45分で久留里に到着
途中下車『木更津』
一度改札を出ることになりますが、なかなか魅力のある町です。
歌舞伎の『与話情浮名横櫛』の舞台となる町で街中のいたるところに与三郎とお富が登場します。
ちなみに電車の時間を間違え木更津で電車待ちが2時間ありたっぷり散歩の時間がとれました。
与三郎通りに与三郎の墓まであります。
木更津会館
江戸時代に江戸との海上交流が盛んだった為、江戸の文化が多く流れてきたそうです。
その為、芸さんも多くおり「木更津芸者は決して媚をうらない!」と強いポリシーを持っていたとのこと。。。
ここは芸者さんを育てる為に使われた建物だそうです。現在も木更津には芸者さんがいますが、現在ここで半玉さん(芸者見習い)が稽古をすることはありません。
とローカルなネタではありますがなかなか見所のある町『木更津』です。
いつかゆっくり見て回るのもいいですね。。
それでは駅に戻り久留里線に乗り換えます。
久留里を歩く
久留里に到着。快晴!
久留里駅舎
風情のある建物です、久留里線や小湊鉄道はこういった雰囲気の駅舎が多いですね。
駅前には井戸があり観光客が水を汲みに来てます。
奥の建物は観光案内所
後記しますがここ久留里は湧き水で有名なのです。
まずは飯にしますが、自分の記憶ではここ以外に食事場所を知りませんので駅前の商店街に入ります。
ん???テレビが来たことあるみたいですね。こんなとこに。。。
『喜楽飯店』
小諸の俥夫
喜楽屋笑太さんを思い出させる名前です。
www.pssamphran.com
まあ普通の食堂なんですが、どうも「とんねるず」が店に来て撮影していったようです。
何年も前のようですでにほとぼりも冷めてますが、もともとここは地元の会社員でそこそこ賑わっていた記憶があります。店のお姉さんの感じがすごくいいんですよね!
チンジョールース。。。
そもそも青椒肉絲は日本語じゃないですからね。実はこっちの記載の方がただしいのかもしれません。。。でもぱっと見、何かわかりませんでした。
ここに来る前から決めてました。
今日はこれを食おうと。。。
食事が済んだらまずは未だ行ったことのない久留里城へ行きます。
駅から約30分の散歩になります。
暑いので近くの井戸で水を補給してから向いましょう。
「高澤の水」
久留里で水を汲む時はいつもここの水をいただいていきます。
お城へはまず国道410号線沿いを10分ほど歩きます。道中このようなとこにも井戸がありますが、いまいち清潔感がありませんね。。。
ここで左に!
案内に沿って歩くと隧道が見えます。
隧道をくぐると石垣が現れ城内に入った事がわかります。
久留里城
これをひたすらまっすぐ登りますが、なかなか疲れますよ。
探鳥路なるものもありますがかまわず直登します。
堀切跡
上部の現在コンクリートで埋められ柵の付いている所は掘切(外敵の侵入を防ぐ為に堀を切って通行しずらくしていた。久留里城の場合はここに橋をかけ侵入者があった時に橋をあげていたとの事)をしていた場所です。
二の丸
ここまであがってくるとすばらしい景色をながめることができます。
千葉の米はあまり有名ではないですが、房総では田んぼのシェアはかなり多いですね。
久留里城址資料館
ここがなかなか見ごたえあります。
地味な内容ですが興味深い。。。
特に時間をかけて観覧したのが上総掘りについてです。
明治中期に大村安之助らが考案した当時最先端の井戸掘り方だそうです。
この上総掘りは全国に拡まり明治後期にはインドで解説書まで発行されました。水井戸だけではなく石油や温泉の掘削にも使われてます。
大戦時には戦地でも行われましたが、さすがに近代のボーリングなどの動力工法がでてきてからは使われなくなりました。それでも昭和40年代まで行われていたそうなのでかなり優れた工法だったのでしょう。
興味のある方⇒詳しくは資料館にて勉強してください。
資料館から天守へ向かう途中にある
男井戸女井戸
この溜め井戸があったおかげで戦国時代に北条氏が攻め込んできた時の籠城に耐えられたそうです。
天守
まあレプリカなのでピカピカです。実際のものとはまったく違う様式だそうでうこのレプリカのモデルは浜松城(驚!)だそうです。
因みにこの久留里城は3日に1度は雨が降ると言われ雨城とも呼ばれてます。
先日の小諸城と同様に廃藩置県を機に廃城となり取り壊されてしまいます。
そう考えると明治維新とは本当にすさまじい政策を行ったものだと思いますね。
なんとなくイギリス統治下のインドのマハラジャを思わせますね。しかしマハラジャの宮殿は今でも各地に多く残されており宮殿ホテルとしても使われてます。
天守にも上がれ景色を眺められますが二の丸からの方がきれいですね。
城の周りにはいくつも曲輪跡が残されてます。
これだけ見れば後は下るだけです、いっきにしたの駐車場まで降り休憩します。
折角なので汲んだ水でコーヒーを淹れましょう!
まあ。。。特別おいしいなんてことはないですな。。。そもそも淹れてる人間が素人ですから。。。
この久留里城、たいした高さではないですが必要ならば所々に杖が置いてあるので使えます。とった所に戻さず別の所に戻してもいいので駐車場で借りて資料館で返却しても問題ありません。
町並み
来た道を戻り町に入ります。
まずは自宅用の水を2ℓほど汲みます。
「藤平酒造の井戸」
久留里には一般開放されている井戸が6箇所あるそうで、水量も豊富。
車での利用者用に駐車場も設置されてます。
そして目当ての土産はココ
吉崎酒造
なんと創業が寛永元年(1,624年)と390年の歴史があります。
ここは確か以前見学ができたはずですが。。。。
女将さんに聞くともう15年も前に見学は辞めてしまったそうです。
まずはサイダー
弱炭酸で飲みやすいが物足りない。。。
やっぱりサイダーはカァーッと飲みたい。
そして自宅用に
吉崎本醸造
氷屋
氷、カキ氷、カキ氷機を売る店です。
いい建物ですな~
やはりある。。。タイ料理屋。
定休日なだけで営業してます。
とここでチラッとバスの時間を確認。
電車でもいいのですがバスのタイミングが合えば千葉駅直通が楽です。
40分くらいすれば千葉行きがきますので待ちますがどこかコーヒーショップなどは。。。
あった、バス停から10m
久留里町家珈琲
もう見てのとおり!
古い宿屋を改装した素敵なカフェです。
久留里へ移住してきた若マスターが1年前にはじめたそうです。
豆の焙煎もやっており豆売りもしてくれます。
飲み物のほかマスターがようやく食事を出せるようになったと最近ナポリタンをメニューに加えました。
今回バス待ちで時間がなかったの食べられませんでした。。。残念。。。
こちらで30分ほどマスターと話をさせて頂き、予定通り来たバスに乗り込み帰ります。。。
※残念ながら2020年をもって閉店してしまいました、いつか女房連れて行こうと思っていたのですが残念です。
最後に。。。
久しぶりに来ましたが、だいぶきれいな店が増えて以前のようなさびれた感がありませんね。
ただ一泊するような場所でもないので近くの大多喜や養老渓谷、亀山湖(カフェのマスターの話では最近人気があるようです、濃溝の滝がテレビで紹介され他県から大型バスで押し寄せてるとの事)に泊まって立ち寄るのがいいかも知れませんね。。
車があれば近隣に大型温泉宿もあります。