P.S.Samphran

タイ在住。女房、猫との3人暮らし。。タイのこと、山のこと、映画のことなど。。。

ビックリ!!いつのまにかできていたラオス・インドの鉄道、そしてタイランド。。。。

先日、タイに遊びに来てくれた友人からラオスのルアンパバーンに行きたいが、タイのどこからアクセスしてどのように行ったらいい?と相談がきました。

 

最後にルアンパバーンに行ったのは15年くらい前だということを前置きとして、

時間があれば

Bangkok-Chiang Mai-Chiang Rai-Chiang Khon-国境越え-Huay Xai

Huay Xaiからはメコン川を下るスローボートで行くのが浪漫があるよね!

もしくは

Bangkok-Nong Khai-国境越え-Vientiane

Vientianeからはバス、途中Vang Viengの手前からは山道となり素晴らしい山岳風景を見ながらのドライブになります。ただし時間はかかる。

なんてことを伝えましたが、『Trainで行くのはどうなの?』

Train?

ルアンパバーンにそんなもんないでしょ?

と思いましたが、一応ググってみる。。。

『うわっ!あった!!!』

Vientianeから中国国境まで!

Boten-Vientiane Railway

全然知らなかった。。。

1年半も前に開通してる、、隣国にいながら全く知らなかった。。。

あんなとこに鉄道通しちゃうんだ!

ルアンパバーンからVientianeのバスルートはかなりくねくねの山道。

眺めが良くて旅情をそそられるバス旅がすきですが、時間はかかる。

どういったルートで高架を引いたか知りませんが凄いことです。

Vientiane⇒ルアンパバーンがたったの二時間。。。

バスで10時間くらいかかってたよね。。。

凄いな中国。。。

タイの鉄道計画ではもめてばかりなのに。。。

 

更に驚いたのがこっちの鉄道

Shri Mata Vaishno Devi Katra Railway

インド各地からカシミール州のKatraまで鉄道ができてる!しかも2014年のオープンとすでに8年も経ってます!

こっちも全然知らなかった。。。

このカシミール路線、以前はJammu Tawi駅が終着でしたがKatraまで北に延び、逆にカシミールの北部から南に鉄道が伸びてきているので、いつかお互いがつながりデリーからカシミールのシュリーナガルまで汽車で入れるようになるのです。

 

このKatraのなにが重要かといいますと、ヒンドゥー教徒にとって最も重要な寺院の一つ【Shri Mata Vaishno Devi Temple】の巡礼拠点となる街だからです。

*信者からの供物を換算すると年間USD16ビリオン(2兆1,543億円)の収入と言われてます(ほんとかいな?)

催事記には10億人くらいの巡礼があるというので単純計算で2兆円÷10億人⇒二千円。。。インドと日本の価格差を考えても本当に10億人参拝したらありえそうな数字。。。

Shri Mata Vaishno Devi に行くにはまず各地からKatraにアクセス。

Katraには安宿からホテル、巡礼前に身体を清める為の簡易休憩所、レストラン、アイスクリーム屋、映画館まであります。

ここからVaishno Deviに行くには13.5kmの巡礼地を歩きます。(ヘリコプターも有)

 

自分がVaishno Deviに行ったのは2009年なので、まだ汽車は無くJammuからバスで山道に揺られKatraに入りました。

今でも忘れないこの時の巡礼。。。

そもそもVaishno Deviに行こうと思ったのは、友人宅に飾られていたドゥルガー神の写真。

黒々と雰囲気のあるドゥルガー像をみて「このドゥルガーはどこの?」と聞くとカシミールのVaishno Deviにあるという。。。

ここからけっこう近いじゃないの?だったら時間があるから行っちゃおうかな?と即日一人で出発。

急な出発で汽車のチケットがJammu Tawiまでとれなかったので、ひとまずパンジャーブ州のAmbala Canttまで汽車で移動、約5時間座れず。。。ずっと立ってました。。。

夜中に着いたんですが、その後の乗り継ぎAmbala CanttからJammu Tawiがけっこう時間があるんですね。じっと駅で待つのも退屈なので、駅で新聞買ってこれから見れる映画ないかな~なんて探したらまだ見ていない作品がけっこう近い映画館でやってました。

すかさずリキシャ―に声を掛け映画館へ!

そこで見た映画がこちら

Main Aurr Mrs Khanna(2009)

その日の最終上映だったので恐らく21:00-24:00は映画館だったと思います。

 

映画が終わると夜も遅く出歩くとこもないので駅に戻り床に新聞紙を敷いて汽車が車で仮眠。。

そして3:00頃にJammu Tawi行きの汽車がきましたが、乗車率200%くらいでパンパン!

その後も終点のJammu Tawiまで立ち。。。

若いからできた過酷な移動、流石に体が疲れていたので2,3時間は立って寝てました。缶詰状態だったので他の客と支えあって寝れたのが良かったですね。。

 

Jammu Tawi到着後はKatraまでの2時間半の山道。

早く着いたため窓際に座り出発を待ちます、すると赤ん坊を連れた若いお母さんが隣に乗車。最初の30分くらいは平らな道路も、少しずつ勾配が上がりカーブをきつくなる。。そんな時、隣の若いお母さんが自分の肩を叩いて口を蕾めて手を横に振ってきます。

なんだ? 窓を閉めろってのかな?

そうしていると、突然お母さんがこちらに乗り出し窓を開けようとしますが間に合わず、出発前に食べたであろう胃の中の物をリバ~ス!

この被害にあったのは、膝に乗せていた赤ん坊、自分の腰から下と荷物、そして最大被害を被ったのはお母さんの前の席で席を倒して寝ていた地元の親父さん、この人の肩から上の顔と頭はゲロまみれ。。。熟睡しているところにこれはたまらない! 赤ん坊も大泣きしてます。自分も泣きたかったけど、ひとまず周りを見渡す。。。とにかく気になったのは顔面ゲロまみれのおじさんですが、彼はお母さんの顔を見て状況を把握、そして持っているタオルで頭と顔を拭き何も言わずに空いている席に移動しました。。

怒らないんだ、、、怒らないまでも何か言いそうなもんだけど。。。巡礼地だからかな?なんて思いますが、インドに数年いただけですがたまにこのようなインドの懐の深さを感じることがあります。

このおかげで自分も落ち着けたのか?諦めがついたのか?持っているタオルで赤ん坊を拭いてあげ、近くにいる女性に預けます。お母さんにはトイレットペーパーを渡して服や口を拭いてもらいました。

正直、Katraへの道はその後に控えるVaishno Devi巡礼より過酷でした。

とにかく顔面ゲロまみれにされた親父さんからは多くの事を教わりました!やはりホーリープレイスは何かありますね。

このお母さん、懲りずにその後の休憩でがっつりカレーを食べてました。全部出してお腹空いたんでしょう。。まだ山道は続くのですが。。。

当時、Katraまでの汽車があったらこのようなドラマは起こりませんでした。

親父さんと会うこともなく自分の人生も変わっていたでしょう。

Shri Mata Vaishno Devi Katra Station

 

Shri Mata Vaishno Devi

そんなJammu - Katra間を現在汽車が二時間で結んでます。

ラオス同様、ここもけっこうな山道なんですが通しちゃうんですね。。

 

こんな二つの鉄道建設を見て思ったのが、タイランド。。。。

こちらは昨年アップデートされた国内の高速鉄道未来プラン

のんびりなスケジュール。。

バンコク-スコータイ、スコータイ-チェンマイ路線は十数年前から計画されてますが未だ開通せず、当時は予定されている運賃まで発表しており「飛行機(エアー・アジアのプロモーション)と同じくらい! VIPバスよりちょっと高いくらいだな~」なんて思ってみてましたが、物価は変わりエアー・アジアも以前のようなプロモは売ってきません。

 

とりあえずタイ⇒ラオス⇒中国路線が優先なのでまずは路線の半分バンコク⇒コラート線を優先的に建設してます。

次にドンムアン空港⇒パタヤ線、ドンムアン空港-スワンナプーム空港-ウタパオ空港と三つの国際空港を繋ぐ路線。ドンムアンとスワンナプームからパタヤに直行できるのでこれはドル(バーツ)箱路線になるかも?

また今までは一部のチャーターフライトでしか旅客機を使っていなかったウタパオ空港にレギュラーフライトを発着させるというプランもあります。ウタパオ空港については旅行屋時代に業界ミーティングでレギュラー便が飛べるようになれば便利でパタヤの集客増えるよ~とバンコクの代理店連中と訴えましたが、実現しませんでした。

高架鉄道と相まってようやく実現しそうですね。

これは意外と早い2027の完成?着工?予定。

 

それ以外の予定はあてになりません、タイの鉄道計画は政権交代や中国の動向でいままで何度も変更されています。恐らくコラート-ノンカーイ路線でラオスとつなげるところまではやるでしょうね。

 

実際我が家にはほとんど関係なし、しいて言えば年に一度帰る女房の故郷であるNakhon Si Thammaratに予定があるので完成すれば便利かな。。でも今まで通り夜行列車でも十分なのでできても使わないかもしれませんね。

 

その他、北部路線でランパーン⇒パヤオ⇒チェンライルートは以前ありましたが無くなったのかな?

我が家にとって一番ありがたいのはドンムアン⇒ウタパオ路線が延長になってチャンタブリー・トラートができると便利ですね。

この辺りはよく行くのですが、いつも一度バンコクに出て、そこからエカマイバスターミナルに移動、エカマイからようやくトラート方面のバスに乗れます。なかなか時間がかかり大変なのです。プランも見ると2037年の予定。。

そのころには必要なくなってそうです。。。

 

インド、ラオスの鉄道延長を見るとタイももう少し頑張ってほしいと思いますが、バンコク市内の高架鉄道や地下鉄が優先となってますので長距離路線はまだまだ先の話になりそうです。。。